こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 投資信託とは
- インデックス投資のメリット
- インデックス投資のデメリット
- インデックスファンドの選び方
老後資金が不安・・・
資産運用に取り組みたい・・・
そういった方は、インデックス投資で資産運用することをオススメします。
なぜならインデックス投資は、投資初心者でも長期間運用することで、ほぼ負けない投資手法だからです。
下図はインデックス投資の投資期間別平均リターンを示した図です。
株式投資の投資期間と年平均リターンのちりばり方(1950〜2009年)
(引用元:バートン・マルキール著「ウォール街のランダムウォーカー」)
短期間ではリスク幅が大きいものの、長期間運用することでリターンが期待できることがわかるはずです。
今回の記事では、実際にインデックス投資を実践する私が「インデックス投資のメリット・デメリット、選び方」について解説します。
記事を読み終われば、インデックス投資の基礎を抑えることができ、皆さんの資産運用に役立つはずです。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
投資信託(ファンド)とは
投資信託(ファンド)とは、投資家から集めたお金を、資産運用のプロがまとめて運用する金融商品のことです。
投資信託(ファンド)には、以下2種類があります。
- インデックスファンド
- アクティブファンド
メモ
「インデックスファンド」に投資することを、「インデックス投資」といい、「アクティブファンド」に投資することを「アクティブ投資」と呼ぶ。
①:インデックス投資とは
インデックス投資とは、景気や経済など市場全体の動きを示す指数(インデックス)に投資することです。
例えば有名な株価指数には、以下のようなものがあります。
実際にアメリカの代表的な株価指数「S&P500」をみてみましょう。
(引用元:Google)
2002年の「ITバブル崩壊」、2009年の「リーマンショック」で株価は短期的に暴落していますが、長期的に見れば株価が右肩上がりに推移していることがわかります。
例えば「S&P500の指数に投資を行う」ということは、「上記指数が今後も右肩上がりに増加する」ことを予測して投資することになります。
②:アクティブ投資とは
アクティブ投資とは、投資のプロが独自の銘柄選択、売買タイミングにより、インデックス投資を上回る成果を目標にする投資手法のことです。
インデックス投資に比べ、投資のプロの手間が増えるので、手数料が高くなってしまうことがデメリットです。
インデックス投資のメリット
インデックス投資のメリットは以下の通りです。
- 少額、積立、分散投資ができる
- プロに負けないリターン
- 時間がかからない
詳しくみていきましょう。
メリット①:少額、積立、分散投資ができる
インデックス投資のメリットは、「少額」、「積立」、「分散」投資ができることです。
「少額」から投資ができる
インデックス投資は、少額から投資することが可能です。
例えばSBI証券、楽天証券であれば、100円からインデックス投資ができますし、ポイント投資も可能です。
楽天証券については以下記事をどうぞ。
>>楽天証券のメリット・デメリット9選【始め方も解説します】
積立投資ができる
インデックス投資であれば、積立投資ができます。
積立投資とは「インデックスファンドを定期的に定額で自動で投資すること」です。
株式投資では「株価が下がった時に購入し、株価が上がった時に売却する」ことで最大限利益を獲得できます。
投資で最大限利益がでるタイミング
しかし実際にそのような運用をするのは難しいです。
なぜなら株価の動きを正確に予測することは不可能だからです。
そこで定期的に定額をインデックスファンドに積み立てることにより、株価が上昇時には少量買い、株価下落時には大量に買うことができるので、購入価格を平準化することができるんです。
積立投資について
この投資手法により、インデックス投資は、値動きを伺う必要がないので、いますぐ始めてOKな投資なんです。
分散投資ができる
インデックス投資であれば、分散投資が可能です。
『卵は一つのカゴに盛るな』という投資の格言があります。
(引用元:大同生命公式HP)
ここでいう「卵」は「投資資金」、「カゴ」は「投資先」です。
この例えは「投資資金」を複数の「投資先」に分散することで、一つの投資先がダメ(倒産、減配等)になってしまっても、致命傷にはならないことを意味します。
例えばアメリカの代表的な株価指数「S&P500」に連動する投資信託を購入した場合、その投資信託だけでアメリカの代表企業500銘柄に投資することが可能です。
インデックス投資であれば手軽に分散投資することが可能なんです。
メリット②:プロに負けないリターン
インデックス投資のメリットは、プロが運用するアクティブファンド以上のリターンが期待できることです。
以下表は各国のアクティブファンドの勝率をまとめたものです。
(引用元:水瀬ケンイチ著「お金は寝かして増やしなさい」)
皮肉なことに、どこの国でもアクティブファンドの利回りは、インデックスファンドの利回りを上回ることができていないんです。
ちなみに日本の場合も、アクティブファンドの勝率は、30%程度だと言われています (引用元:モーニングスター2015年調査結果)。
これはアクティブファンドが、インデックスファンドに比べて、手数料が高いことが原因だと言われています。
メリット③:時間を取られない
インデックス投資のメリットは、時間を取られないことです。
理由は以下の通りです。
・銘柄分析、事業内容の把握が不要
・自動積立設定ができる
積立設定をしてしまえば、あとは放置OKです。
インデックス投資のデメリット
インデックス投資のデメリットは以下の通りです。
- すぐには利益が出ない
- 投資スキルはつかない
- 絶対勝てる訳ではない
デメリット①:すぐには利益が出ない
インデックス投資のデメリットは、すぐに利益がでないことです。
上述した通り、インデックス投資は長期間投資し続けることで、市場の平均的なリターンを受け取る投資手法のため、すぐに利益を得たい人には向きません。
すぐに利益を獲得したい人は、インデックス投資ではなく、バリュー株投資や、グロース株投資など個別株に投資を行う必要があります。
デメリット②:投資スキルはつかない
インデックス投資のデメリットは、投資スキルがつかないことです。
例えば個別株投資を行うことで、以下のようなスキルが身につきます。
・企業の財務諸表が読める
・業界の動向がわかる
・世界経済の動きがわかる
私も個別株投資を実施するようになり、上記スキルが身についたと実感しています。
ただし、どれだけ知識をつけたとしても、株価指数を正確に予測することはできません。
そのためスキルがついたとしても、必ずしも投資利回りの最大化につながるとは言えません。
その点インデックス投資は長期間保有していれば、利益を高確率で得れるので、インデックス投資は万人にオススメできる投資手法なんです。
デメリット③:絶対勝てる訳ではない
インデックス投資は絶対勝てる投資ではありません。
以下は「S&P500」の200年間の平均リターンを示した図です。
グラフからわかる通り、200年間のうち、57年間はリターンがマイナスに出ていることがわかります。
上述した通り、インデックスファンドは長期間保有することが、勝利の鉄則になります。
自分の資産がマイナスになっても、持ち続ける覚悟があるか、どうかはインデックスファンド購入前に確認しておきましょう。
インデックスファンドの選び方
最後にインデックス投資の選び方について解説します。
- 窓口にはいかない
- どの指数に投資するかを決める
- 手数料を確認する
- 純資産残高を確認する
- トラッキングエラーを確認する
- 信託期間を確認する
①:窓口にはいかない
金融機関の窓口で販売されている投資信託を購入してはいけません。
なぜなら金融機関の窓口でオススメされる投資信託は、手数料の高いアクティブファンドが多いからです。
残念ながら、銀行も証券会社も投資家の資産を増やすことよりも、自社の利益を増やすことを優先しています。
そのため手数料の低いインデックスファンドではなく、手数料の高いアクティブファンドがオススメされるというわけです。
以下表は「アクティブファンド」と人気のインデックスファンド「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の信託報酬を比較した表です。
金融商品 | 信託報酬 |
アクティブファンド | 1.56%(引用元:2020年モーニングスター調査結果) |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 0.088% |
※信託報酬・・・投資信託の手数料のこと
アクティブファンドの手数料がいかに高いかが、がわかると思います。
②:どの指数に投資するかを決める
次にどの指数に投資するかを決めましょう。
インデックス投資では積立投資をすることになるので、指数が右肩上がりに増加していく指数を選択すればOKです。
オススメは「世界経済」、「アメリカ経済」に連動するインデックスファンドです。
サクッと3つあげてみました。
なぜ「世界経済」と「アメリカ経済」なのか?
株価指数は、GDP(国内総生産)に連動して推移していると言われています。
はてな
GDP(国内総生産)・・・一定期間内に国内で生み出されたモノやサービスの付加価値のこと。GDP=(一人当たりのGDP)×(人口)で算出される。
つまり今後の株価指数を把握する上で「1人あたりのGDP」および「人口推移」は重要な指標になってくるということです。
以下は世界人口の推移を表した表です。
(引用元:World Population Prospects 2019)
上記グラフより、2100年まで世界人口が増加傾向であることがわかると思います。
つまり2100年まで世界人口は増加するので、2100年まで世界のGDPが成長し、世界経済は成長していくと予想できます。
米国株の魅力は以下記事を参考にしてみてください。
>>米国株が選ばれる5つの理由【資産運用のスタンダードです。】
③:手数料を確認する
投資信託の手数料を確認しましょう。
インデックスファンドの手数料は以下の通りです。
・買付手数料
・信託報酬(運用管理費用)
とりあえず、楽天証券で人気の投資信託「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の手数料を確認してみましょう。
(引用元:楽天証券HP)
・「買付手数料」→「なし」
・「信託報酬」→「0.0968」
日本のアクティブファンドの平均信託報酬が「1.5%」と言われているので、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の格安さがわかると思います。
④:純資産残高が高いものを選ぶ
純資産残高の高いものを選びましょう。
投資信託の規模を表す数字です。
(引用元:楽天証券)
この純資産残高が低すぎると、ファンドの運用が停止されることもあります。
⑤:トラッキングエラーを確認する
トラッキングエラーを確認しましょう。
上述した通り、インデックスファンドは株価指数に連動した投資成果を目指す投資信託です。
しかし投資運用会社の力量により、連動すべきインデックスと乖離してしまうファンドがあるのも現実です。
投資先のインデックスファンドが株価指数に連動しているかは必ず確認しておきましょう。
トラッキングエラーの確認方法は以下の通りです。
①:商品ページの「運用報告書」をクリックする
(引用元:楽天証券HP)
②:「運用報告書」の該当ページを確認する。
(引用元:楽天証券HP)
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の「S&P500」との乖離率は0.1%程度と、トラッキングエラーがほぼないことがわかります。
⑥:信託期間を確認する
信託期間を確認しましょう。
運用開始からまもない投資信託は、トラッキングエラーなどの運用実績を確認することができないので、投資初心者には向きません。
例えば2021年1月29日に設定された「eMAXIS NASDAQ100インデックス」を見てましょう。
(引用元:楽天証券HP)
上図赤枠の通り、運用実績がわかりません。
魅力的な商品ですが、上述した通り、トラッキングエラー等の運用実績を確認してから投資する方が無難です。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回は「インデックス投資とは?メリット・デメリット6つ【わかりやすく解説】」こういったテーマでお話させていただきました。
インデックス投資のメリット・デメリットは以下の通りです。
デメリットもあるインデックス投資ですが、投資初心者の最適な投資先であることは間違いありません。
特に「つみたてNISA」と「インデックス投資」のを併用することは、投資初心者の最適解です。
「つみたてNISA」については、以下記事をどうぞ。
>>つみたてNISAとは?始め方は3ステップでOK【わかりやすく解説】
今回の記事が皆さんの資産運用に役立てば幸いです。
それでは
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